モルタル外壁とは?特徴やメンテナンス時期の目安を解析
2023.03.09 (Thu) 更新
こんにちは。
東京都墨田区・江東区・台東区密着で外壁塗装、屋根塗装、雨漏り補修、防水工事リフォームを行う外壁塗装&屋根・雨漏り専門店ベストリニューアルです。
「モルタル」は、30年前まではよく外壁材として採用されていました。
そのため、塗り替え時期に差し掛かっているモルタル外壁のお家はたくさんあります。
しかし「モルタル」という言葉は聞いたことがあるにしても、「いったいそれが何なのか」までは意外と知らない方は多いようです。
そこで、今回は
- モルタル外壁の特徴
- モルタル外壁のメンテナンス時期
について解説します。
この記事を読み、「モルタル外壁についての基礎知識」を知ることで、お住まいに長く安心して住まうためのポイントがわかります。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
【戸建】モルタル外壁とは
モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜ合わせて柔らかく仕上げたものをいいます。
現在は、工場でつくられるサイディング壁が主流ですが、モルタルは1990年代以前の戸建の外壁によく使われていました。
モルタルの外壁は、下記のように「層」によって仕上げていきます。
- 透湿防水シート
- ラス下地板
- 防水紙
- ラス(金網)
- モルタル
サイディングボードは、ボードとボードの間に目地があるのに対し、モルタルは目地がありません。
そのため、モルタルは継ぎ目がなく美しい仕上がりになります。
一方、モルタルと比べて軽量で速乾性があるのが、軽量モルタルです。一般的なモルタルよりも、ひび割れも発生しにくい点も特徴といえます。
【特徴】モルタル外壁の3つのメリット
モルタル外壁には、以下の3つのメリットがあります。
- 温かみのある風合いになる
- 耐火性が高い
- メンテナンスしやすい
ここでは、それぞれについて詳しく解説していきます。
メリット1:温かみのある風合いになる
モルタルの仕上げ方には種類がありますが、基本的には凹凸のある独特の風合いです。
職人が手仕事で作り出すモルタル壁は、規格化されたサイディング壁にはない温かみがあります。
モルタル外壁は、和風・洋風を選ばず採用でき、色合いは塗材で調整することができるため、バリエーションは豊富です。
お住まいを自分の好みの雰囲気にできる点がモルタルの大きな魅力といえるでしょう。
メリット2:耐火性が高い
モルタルは耐火性が高く、建築基準法でも「不燃材料」として認められています。
不燃材料とは、以下の4つの基準を満たしたもののことです。
- 防火材料であること
- 加熱後20分間燃焼しないこと
- 避難時に有害な煙またはガスを発生しないもの
- 防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じないもの
「木造の建物」かつ「震災」の多い日本において、耐火性はとても重要です。日本でモルタル外壁が普及した理由は、耐火性の高さにあると考えられています。
メリット3:メンテナンスしやすい
サイディングのように目地があれば、劣化が始まるタイミングでコーキングの「打ち増し」や「打ち替え」が必要になりますが、前述したようにモルタル外壁には目地がありません。
コーキングは、5年もすれば劣化が始まるためメンテナンス費用がかさんで大変ですが、目地のないモルタル外壁は、コーキングのメンテナンスが不要です。
もちろん、外壁の塗り替えは行わなければなりませんが、コーキング分のメンテナンス手間が省けるのは大きなメリットといえるでしょう。
【特徴】モルタル外壁の3つのデメリット
とても万能に見えるモルタル外壁ですが、3つのデメリットがあります。
- ひびが入りやすい
- 仕上げ方次第では汚れやカビ・コケが発生しやすい
- 施工費用がサイディング外壁より高額になる
メリットだけではなくデメリットも把握し、その対処方法を知っておくことはとても重要です。
それぞれを詳しくみていきましょう。
デメリット1:ひびが入りやすい
モルタルはとても頑丈ですが、目地がないため揺れに追従できず、ひび割れしやすいのがデメリットです。
「構造クラック」と呼ばれる幅0.3mm以上・深さ4mm以上のひび割れが発生した場合は、早急に対処する必要があります。
放置すると、雨が内部に侵入して建物の寿命を縮めてしまう恐れが高いからです。
構造クラックを発見したら、施工業者に補修を依頼するようにしてください。
一方、「ヘア-クラック」と呼ばれる幅0.3mm以下・深さ4mm以下のひび割れについては、急いで補修する必要はありません。
次回、外壁の塗り替えを行う際に、下塗り塗料で補修することが可能です。
しかし、ひび割れの範囲や状態などで、どの下塗り材が適しているかは異なります。
専門知識が必要になりますので、補修方法は信頼できる施工業者に相談するようにしましょう。
デメリット2:仕上げ方次第では汚れやカビ・コケが発生しやすい
モルタル外壁は凹凸があるため、サイディングよりも汚れやカビが発生しやすくなります。
しかし、外壁を塗り替える際は、雨で汚れを洗い流せる「セルフクリーニング機能」や「防カビ・防藻成分」のある外壁塗装材を選ぶと、汚れやカビなどを防ぐことができるので安心です。
美観は、外壁塗装材の選び方次第で保つことができます。
塗り替えの際は、塗材にもこだわるようにしましょう。
デメリット3:施工費用がサイディング外壁より高額になる
モルタル外壁は、左官職人による手作業での工事なので工期は長くなります。
そのため、ボードを貼って仕上げるサイデイング外壁よりも、モルタル外壁の方が施工費用が高額です。
しかし、前述したようにコーキングが不要な分、メンテナンス費用はサイディング外壁よりもモルタル外壁の方が安価になります。
【戸建】モルタル外壁の仕上げ方
モルタル外壁には、大きく4つの仕上げ方があります。
- リシン
- スタッコ
- 吹き付けタイル
- 左官仕上げ
以下に特徴をまとめました。
種類 |
特徴 |
リシン |
・粉状に砕かれた石にセメント・樹脂・接着剤など混ぜた材料を吹き付ける ・砂壁のような仕上がり ・汚れやすい ・工期が短い |
スタッコ |
・セメント・骨材を混ぜて吹き付ける ・リシンよりも重厚感があり、石造建築風の凹凸模様 ・汚れやすい ・工期が短い |
吹き付けタイル |
・模様付け用の主材をモルタル外壁に吹き付け、上塗り塗装で仕上げる方法 ・つるつるとした陶磁器質タイルのような風合い ・比較的汚れにくい ・工期が長い ・コストが高い |
左官仕上げ |
・左官職人がコテを使って仕上げる ・豊富にデザインがある ・工期が長い ・コストが高い |
【戸建】モルタル外壁の劣化の症状・メンテナンス時期
一般的に、モルタル外壁のメンテナンス時期は10年程度です。
10年にさしかかるあたりから、以下のような劣化の症状が発生します。
- ひび割れ
- 塗膜の膨れ
- チョーキング
- 雨だれの付着
- 藻・コケの発生
上記のような症状があれば、確実に劣化は進んでいます。
自分で発見できない場合でも、高所カメラやドローンなどを使って調査すれば思った以上に劣化症状を発見する場合が多いです。
10年程度に1回は、塗装業者に現地調査を依頼するようにしましょう。
なお、当社では無料で外壁診断を行っております。
ぜひお気軽にご相談くださいね。
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まとめ
今回は、モルタル外壁の特徴や仕上げ方、メンテナンスなどについて解説しました。
現在はサイデイングが主流ですが、モルタルも優秀な外壁材です。
ご自宅の外壁がモルタルの場合でも、丁寧にメンテナンスを行うことで、お住まいを長持ちさせることができるので安心してくださいね。
もし、気になる点があれば施工業者に診てもらうことがお住まいの寿命を維持するための秘訣です。
早く対処することで、メンテナンス費用を最小限に抑えることもできますよ。
ベストリニューアルは、創業以来60年以上にわたり塗装工事を行っております。
ぜひお気軽にお問合せくださいね。